2010年8月30日月曜日

問題14

企業の合併を公正取引委員会が審査する状況を考えてみましょう。現在は大手二社の複占の状況であり,両社はこれまで同質財の数量競争(=市場への供給量を同時に選択する)をしてきました。この財に対する逆需要関数は下の図にあるように切片が1で傾きが−1,また生産にかかる限界費用は,合併前の現時点では両社とも1/4で一定とします。なお両社はこの市場だけで操業しています。

(1) 合併前の社会的余剰(=総余剰)の大きさを求めなさい。

(2) ここで両社が合併すると,競争が無くなるデメリットがある一方で,企業規模が大きくなること,また研究開発が効率的になること等の理由で,限界費用がこれまでよりも低いc円まで低下するとしましょう。
公正取引委員会が社会的余剰の最大化を目的として判断を下すとするなら,cがどのような条件を満たしているときに合併を認可するべきでしょうか。望ましい基準を述べなさい。



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