2010年9月7日火曜日

問題15

「二大政党制の下では,両党が打ち出す政策や公約が似通ったものになりやすい」という話はホテリングの立地ゲームの応用問題として有名です。ここでは状況を少し変えて,両党が同時に公約を選択するのではなく,政党Aが先に政策を決定・公表し,それを見た上で政党Bが政策を決定するケースを考えてみましょう。なお一度公表した政策ポジションは変更できないものとします。


有権者は0から1までの数直線上に均等に連続的にならんでいるとします。有権者たちの位置は,政策に対する個々人が持つ好みを表していて,彼らは自分の好みに最も近い政策を打ち出した政党に投票すると想定します(両政党の打ち出した政策への距離が等しいなら等確率でランダムに投票します)。

また各政党は,イデオロギー的な好みはなく単に得票率を最大にすることを目標としています。このときこのゲームの均衡(=各政党にとっての互いに最適となる戦略の組み合わせ)はどのようなものになるかを説明しなさい。

ヒント:戦略と行動は違います。戦略を記述するためには,何が起こったらどのように対応するかについての完全な行動計画を考える必要があります。

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