このような取り組みはなぜ必要なのでしょうか(もしくは不要なのでしょうか)。このような制度についてメリットとデメリットの両面から議論しなさい。その際に,「インセンティブ」という用語を少なくとも一回は使うこと。
2010年9月7日火曜日
問題17
アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)とは,多くの国で大学の入学試験,企業の採用や昇進の際に実際に利用されている制度です。これは例えば,大学入試や企業の採用のケースでは,人種や性別ごとにあらかじめ合格・採用する人数を割り当てることや,企業における昇進の際に女性が占める割合の最低限をあらかじめ定めておくことなどを指しています。実例を挙げるなら,以前は,フランスでは国会の議席が男性ばかりにより占められることを防ぐために,あらかじめ男性の議席と女性の議席を半分ずつにしていました(現在はより複雑な制度を用いて女性の政治活動を支援しています)。
このような取り組みはなぜ必要なのでしょうか(もしくは不要なのでしょうか)。このような制度についてメリットとデメリットの両面から議論しなさい。その際に,「インセンティブ」という用語を少なくとも一回は使うこと。
このような取り組みはなぜ必要なのでしょうか(もしくは不要なのでしょうか)。このような制度についてメリットとデメリットの両面から議論しなさい。その際に,「インセンティブ」という用語を少なくとも一回は使うこと。
問題16
犯罪の加害者として逮捕された人が,被疑者の段階でマスコミにより実名報道されてしまうケースは多く見られます。実名報道の例外としては,少年が起こした事件などが挙げられます。一方で,加害者(被疑者)ではなく被害者の実名や写真が新聞や雑誌,テレビ等で報道されることもよくあります。
このことについて不思議に思ったことはありませんか。なぜ犯罪加害者だけでなく被害者の名前が公開されるのでしょうか。プライバシーの観点から問題はないのでしょうか。この件に関して以下の問いに答えなさい。
(1) まず,なぜ犯罪の加害者の名前が公開されるのかを考えてみましょう。ここでは被疑者の段階で公表することの是非は考えず,有罪が確定した後の報道について検討することにします。
加害者の氏名が公開されることのメリットとデメリットを述べた上で,なぜ公開することが正当化され得るのかを説明しなさい。ただし講義で扱った経済学的なアプローチを用いること。
(2) 次に犯罪被害者の実名報道について考えましょう。なぜ被害者の名前をマスコミに公開することが必要なのでしょうか。
ここで被害者の名前をマスコミに提供するか否かを警察が事件毎に判断するルールと比較して,被害者の名前を警察がマスコミには常に提供した上で,マスコミが公開するか否かを自主的に判断する(または被害者の同意がなければ一般には公開しない)というルールにはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。様々な関係者の利害とインセンティブについて多面的に検討すること。
ただしここでは,警察がマスコミに公開することとマスコミが世間に公開することとを区別していることに注意してください。
このことについて不思議に思ったことはありませんか。なぜ犯罪加害者だけでなく被害者の名前が公開されるのでしょうか。プライバシーの観点から問題はないのでしょうか。この件に関して以下の問いに答えなさい。
(1) まず,なぜ犯罪の加害者の名前が公開されるのかを考えてみましょう。ここでは被疑者の段階で公表することの是非は考えず,有罪が確定した後の報道について検討することにします。
加害者の氏名が公開されることのメリットとデメリットを述べた上で,なぜ公開することが正当化され得るのかを説明しなさい。ただし講義で扱った経済学的なアプローチを用いること。
(2) 次に犯罪被害者の実名報道について考えましょう。なぜ被害者の名前をマスコミに公開することが必要なのでしょうか。
ここで被害者の名前をマスコミに提供するか否かを警察が事件毎に判断するルールと比較して,被害者の名前を警察がマスコミには常に提供した上で,マスコミが公開するか否かを自主的に判断する(または被害者の同意がなければ一般には公開しない)というルールにはどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。様々な関係者の利害とインセンティブについて多面的に検討すること。
ただしここでは,警察がマスコミに公開することとマスコミが世間に公開することとを区別していることに注意してください。
問題15
「二大政党制の下では,両党が打ち出す政策や公約が似通ったものになりやすい」という話はホテリングの立地ゲームの応用問題として有名です。ここでは状況を少し変えて,両党が同時に公約を選択するのではなく,政党Aが先に政策を決定・公表し,それを見た上で政党Bが政策を決定するケースを考えてみましょう。なお一度公表した政策ポジションは変更できないものとします。
有権者は0から1までの数直線上に均等に連続的にならんでいるとします。有権者たちの位置は,政策に対する個々人が持つ好みを表していて,彼らは自分の好みに最も近い政策を打ち出した政党に投票すると想定します(両政党の打ち出した政策への距離が等しいなら等確率でランダムに投票します)。
また各政党は,イデオロギー的な好みはなく単に得票率を最大にすることを目標としています。このときこのゲームの均衡(=各政党にとっての互いに最適となる戦略の組み合わせ)はどのようなものになるかを説明しなさい。
ヒント:戦略と行動は違います。戦略を記述するためには,何が起こったらどのように対応するかについての完全な行動計画を考える必要があります。
有権者は0から1までの数直線上に均等に連続的にならんでいるとします。有権者たちの位置は,政策に対する個々人が持つ好みを表していて,彼らは自分の好みに最も近い政策を打ち出した政党に投票すると想定します(両政党の打ち出した政策への距離が等しいなら等確率でランダムに投票します)。
また各政党は,イデオロギー的な好みはなく単に得票率を最大にすることを目標としています。このときこのゲームの均衡(=各政党にとっての互いに最適となる戦略の組み合わせ)はどのようなものになるかを説明しなさい。
ヒント:戦略と行動は違います。戦略を記述するためには,何が起こったらどのように対応するかについての完全な行動計画を考える必要があります。
2010年8月30日月曜日
問題14
企業の合併を公正取引委員会が審査する状況を考えてみましょう。現在は大手二社の複占の状況であり,両社はこれまで同質財の数量競争(=市場への供給量を同時に選択する)をしてきました。この財に対する逆需要関数は下の図にあるように切片が1で傾きが−1,また生産にかかる限界費用は,合併前の現時点では両社とも1/4で一定とします。なお両社はこの市場だけで操業しています。
(1) 合併前の社会的余剰(=総余剰)の大きさを求めなさい。
(2) ここで両社が合併すると,競争が無くなるデメリットがある一方で,企業規模が大きくなること,また研究開発が効率的になること等の理由で,限界費用がこれまでよりも低いc円まで低下するとしましょう。
公正取引委員会が社会的余剰の最大化を目的として判断を下すとするなら,cがどのような条件を満たしているときに合併を認可するべきでしょうか。望ましい基準を述べなさい。
(1) 合併前の社会的余剰(=総余剰)の大きさを求めなさい。
(2) ここで両社が合併すると,競争が無くなるデメリットがある一方で,企業規模が大きくなること,また研究開発が効率的になること等の理由で,限界費用がこれまでよりも低いc円まで低下するとしましょう。
公正取引委員会が社会的余剰の最大化を目的として判断を下すとするなら,cがどのような条件を満たしているときに合併を認可するべきでしょうか。望ましい基準を述べなさい。
問題13
現在,わが国で新薬を販売しようとするときには,一定の手続きに従って医薬品の承認審査を受ける必要があります。
(1) このような規制はなぜ必要なのでしょうか。「市場の失敗」という言葉を用いて説明しなさい。
(2) この承認審査では,どの程度の精度の検査をすべきでしょうか。副作用が発生しないことを100%確認できるまでは販売を認可しないというのではなく,それよりも低い承認基準を設定することが正当化されるとしたらその理由はどのようなものか説明しなさい。
(1) このような規制はなぜ必要なのでしょうか。「市場の失敗」という言葉を用いて説明しなさい。
(2) この承認審査では,どの程度の精度の検査をすべきでしょうか。副作用が発生しないことを100%確認できるまでは販売を認可しないというのではなく,それよりも低い承認基準を設定することが正当化されるとしたらその理由はどのようなものか説明しなさい。
問題12
年金型生命保険の保険金に対して,現状では相続税と所得税の二重課税になっているとして遺族が訴えた裁判において,平成22年7月6日に「所得課税は違法」とする最高裁判所の初の判断が下されました。それにより同様のケースにおいて,他の人々も払いすぎた税金を取り戻すことができることになりました。またこのような最高裁判所の判決とその論理構成は,判例として今後の裁判所の判断に大きな影響を与えることになるでしょう。
このような裁判では,自らが原告となり訴訟費用を負担しなくても,誰か他人が訴えを起こしてくれれば,その判決にただ乗りできることになります。よって社会的には提訴することが望ましい事案であっても提訴されない可能性があるのではないでしょうか。
この問題を解消・軽減するためにはどのような施策が必要であるかについて,その施策にどのような弊害があるのかにも言及する形で提案してください。
このような裁判では,自らが原告となり訴訟費用を負担しなくても,誰か他人が訴えを起こしてくれれば,その判決にただ乗りできることになります。よって社会的には提訴することが望ましい事案であっても提訴されない可能性があるのではないでしょうか。
この問題を解消・軽減するためにはどのような施策が必要であるかについて,その施策にどのような弊害があるのかにも言及する形で提案してください。
問題11
大学における教育に対しては,国立大学であるなら国から学生数等に応じて運営費交付金が支払われています。また私立大学に対しても私学助成が行われています。このような補助金が支出されていることの政策的な根拠はどのようなものでしょうか。
ここで街の人々の意見を聞いてみましょう。
ここで街の人々の意見を聞いてみましょう。
- Aさん「大学に行くことで本人の能力が向上し卒業後に得られる賃金が上昇するのであれば,奨学ローンを整備するだけで十分だと思う。」
- Bさん「大学生といっても勉強している人とそうでない人の差は大きい。また少なくとも就職しない人や専業主婦になる人に対しては,補助金の支出は不要なはずだ。」
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